最近は、和室や仏間がない家が増えました。しかし、将来的に仏壇や神棚を置くことを考えている方、または実家の仏壇を受け継ぐ予定がある方にとって、「どこに置くか」は悩ましい問題です。
リビングに仏壇スペースを設ける
そこで私が提案したいのが、リビングの一角に「少し奥行きのある収納スペース」を設けることです。
一般的な収納の奥行きは78cmほどですが、これだと仏壇の前に経机や仏具を置くスペースが狭くなってしまいます。そこで、設計の段階で少しだけ(20~30cmほど)奥行きに「ゆとり」を持たせておけば、将来慌てることなくゆとりを持って仏壇を納められるため安心です。もちろん、置く仏壇のサイズに合わせて調整することもできます。
このスペースは、普段は物入れとして活用できます。もし将来的に仏壇や神棚が必要になった時には、すぐに対応できる。必要にならなければ、そのまま収納として使い続ければよいのです。
リビングに置くメリット
仏壇や神棚をリビングに置くメリットは、家族が自然に手を合わせる機会が増えることです。特別な部屋にあると、なかなか足を運ばなくなってしまうこともありますが、リビングなら日常の中で気軽にお参りできます。
また、来客時にも見えやすい場所にあることで、家族の大切にしているものを自然に伝えることができます。
柔軟に対応できる家づくり
家は、長く住むものです。今は必要なくても、将来的にライフスタイルが変わることもあります。その時に「スペースがなくて困った」とならないよう、あらかじめ柔軟に対応できる設計をしておくことも、家づくりの知恵の一つです。
これから家を建てる方やリフォームを考えている方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
