今年も、秋の火災予防運動が始まりました(11月9日~15日)。
この時期、暖房器具の使用が増えることで、給油の際の不始末による引火や、ストーブの上に干した洗濯物への引火など、痛ましい火災が毎年のように発生しています。
誰もわざと火災を起こそうとする人はいません。でも、ちょっとした不注意や油断が、大きな事故につながってしまうことがあります。だからこそ、日々の「火の用心」と、万が一に備えた「家の構造」が大切なのです。
万が一の火災に備える「省令準耐火構造」
私たちは、住まう人の大切な命と財産を守るため、省令準耐火構造の家づくりを採用しています。
これは、木造住宅でありながら、建築基準法で定める準耐火構造に準ずる高い防火性能を持つ構造です。住宅金融支援機構が定めた基準に適合することで、火災発生時の安全性が格段に向上します。
省令準耐火構造の3つの特徴
省令準耐火構造の家は、火災に対して3つの大きな安心を提供します。
1. 隣家などからのもらい火を防ぐ
屋根や外壁、軒裏を防火性の高い構造にすることで、隣家からの延焼を防ぎます。密集した住宅地でも、外部からの火を受けにくい構造です。
2. 火災が発生しても、一定時間部屋から火を出さない
壁や天井に厚い石膏ボードなどを使用することで、火が構造材に燃え移るまでの時間を遅らせます。これにより、避難するための貴重な時間を確保できます。
3. 万が一部屋から火が出ても、他の部屋への延焼を遅らせる
壁や天井の内部に、火の通り道を遮断する構造を設けることで、火が他の部屋に広がるのを遅らせます。一つの部屋で火災が起きても、家全体が一気に燃え広がるのを防ぎます。
火災保険料も、約半額に
この高い耐火性能が認められるため、火災保険の構造区分で「T構造(耐火構造)」に分類されます。
一般的な木造住宅に比べて、火災保険料が約半額になります。さらに、地震保険料も合わせて優遇されるため、安心と経済性を両立できます。
日々の注意と、確かな構造で
火災を防ぐためには、日々の「火の用心」が何よりも大切です。
でも、どんなに注意していても、万が一のことは起こりえます。だからこそ、家そのものが火災に強い構造であることが、大きな安心につながるのです。
私たちはこれからも、日々の注意と、確かな構造の両面から、そこに住まう人の大切な命を守る家を提供していきます。
