- 冬の朝、床に足をつくのがつらい季節です
冬の朝、裸足でフローリングに降りた瞬間——「冷たっ!」
冬の朝、目が覚めてやっとの思いで布団から出る。裸足でフローリングに降り立った瞬間、「冷たっ!」と、思わず声が出る。慌ててスリッパを探して履いても、なんだか足元が寒い…。
そんな経験、ありませんか?
冬場の床の冷たさは、多くの方が悩んでいる問題です。なぜ床はこんなに冷たいのでしょうか。そして、その冷たさから解放される方法はあるのでしょうか。
今回は、床の冷たさの原因と、もみの木の床が持つ暖かさの秘密についてお話しします。
なぜ床は冷たいのか?熱伝導率のメカニズム
床が冷たく感じる理由、それは「熱伝導率」にあります。
熱伝導率とは、物質が熱をどれだけ伝えやすいかを示す数値です。熱伝導率が高い素材ほど、熱を素早く奪います。つまり、触れた瞬間に体温が奪われて「冷たい」と感じるのです。
硬い床=冷たい床
一般的なフローリングには、広葉樹やカラーフロア(合板フローリング)が使われています。これらの床材は、傷が付きにくいように硬く加工されています。
しかし、硬い床材は熱伝導率が高いという特徴があります。広葉樹は細胞が密で硬いため、足が触れると体温を奪いやすく、冷たく感じるのです。
例えば、木材の熱伝導率はコンクリートの12分の1、鉄の483分の1ですが、広葉樹のような硬い木材は、針葉樹に比べて熱伝導率が高くなります。
日本の裸足文化には、柔らかい床が最適
ここで考えたいのが、日本と海外の床文化の違いです。
海外では、室内でも靴を履いて過ごす文化が一般的です。大理石やタイルなど、硬くて冷たい床材が使われていても、靴を履いているため問題ありません。
しかし、日本では裸足で過ごす文化が根付いています。だからこそ、熱を奪いにくい、柔らかい床材が最適なのです。
もみの木の床が暖かい理由
もみの木の床は、なぜ暖かいのでしょうか。その秘密は、もみの木が持つ低い熱伝導率と多孔質の構造にあります。
熱伝導率が低い
もみの木(モミ)の熱伝導率は0.095 W/mKです。これは、広葉樹の無垢材(例:ナラ)の約 1.5 倍〜 1.8 倍も熱を伝えにくい数値です。
もみの木は針葉樹であり、細胞内に多くの空気層を含んでいます。空気は熱を伝えにくい性質を持つため、もみの木は熱伝導率が低く、足が触れても体温を奪われにくいのです。
多孔質の構造が保温性を高める
もみの木の細胞構造は「多孔質」と呼ばれ、無数の小さな空気の穴があります。この空気層が、断熱材と同じような役割を果たします。
- 冬:暖房の熱が床材に吸い込まれて逃げることが少なく、暖かさを室内に留めてくれます。さらに、足の体温を奪いにくいため、床が冷たく感じられません。
- 夏:外の熱が室内に伝わりにくく、室内の冷房で冷やされた空気を保持します。
柔らかさと耐久性を両立する「柾目」と「浮造り」
「柔らかい床材は傷が付きやすいのでは?」と心配される方もいるかもしれません。
しかし、もみの木の床材は、「柾目」と「浮造り」加工によって、柔らかさを保ちつつ傷つきにくくする技術が施されています。
柾目(まさめ)
もみの木を丸太の中心部から縦に切り出す方法です。柾目は木目が均一で美しく、反りや曲がりが少ない特徴があります。
浮造り(うづくり)
木材の柔らかい部分を削り取り、硬い年輪部分を浮き上がらせる伝統的な技法です。この加工により、床に自然な凹凸が生まれ、滑り止めの役割を果たします。さらに、適度な弾力が保たれるため、歩行時の衝撃を和らげてくれます。
- 「柾目」と「浮造り」で生まれる、やさしい踏み心地と耐久性を兼ね備えた床
床暖房に頼らない、経済的な選択
冬の床の冷たさを解消するために、床暖房を検討される方も多いでしょう。
しかし、床暖房には高額なコストがかかります。
- 設置費用:6畳で約30万円〜
- ランニングコスト:電気式床暖房は1カ月の電気代が約8,000円、温水式は約5,100円
冬の間、毎月5,000円〜8,000円の電気代がかかるのは、家計にとって大きな負担です。
一方、もみの木の床は、床暖房に頼らずとも、足元から快適性を担保します。初期費用はかかりますが、ランニングコストがかからず、長期的に見れば経済的な選択と言えるでしょう。
スリッパが要らなくなる暮らし
もみの木の床は暖かいため、冬でもスリッパが要らなくなります。
裸足で歩いても冷たくない。むしろ、もみの木の柔らかな足触りが心地よく、素足で過ごしたくなる。そんな暮らしを、もみの木の家は実現します。
まとめ
- 床が冷たいのは、熱伝導率が高いから
- 硬い床材(広葉樹、カラーフロア)は体温を奪いやすい
- 日本の裸足文化には、柔らかい床材が最適
- もみの木は熱伝導率が低く、多孔質の構造で保温性が高い
- 柾目と浮造り加工で、柔らかさと耐久性を両立
- 床暖房に頼らず、経済的に足元の快適性を実現
上越エリアで家づくりをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。もみの木の床で、冬でも裸足で快適に過ごせる住まいをご提案いたします。
もみの木の床材は、冬でも素足で心地よく過ごせるだけでなく、
室内の湿度を整える調湿効果にも優れています。
「なぜ快適なのか?」その理由を、こちらの記事で詳しく解説しています。
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